暗黙知見える化プログラム~ベテラン社員の経験を組織の力に変える~
暗黙知とは
暗黙知とは、Business wisdomとも言われる、仕事の経験を通じて獲得された知識や技能(ノウハウ・経験・勘・技・コツなど)のことです。暗黙知は言語化するのが難しいため組織内で共有が難しく、その上、本人が自分自身の暗黙知を認識していないケースも多くあります。
対照的に、明示的で客観的な知識や技能のことを形式知といいます。
ベテラン社員が長年の経験で身につけた「暗黙知」、つまり言葉で表現しにくいノウハウやコツを、誰もが理解しやすい「形式知」に変換することで、その貴重な知識を組織全体で共有し、次の世代に引き継ぐことができます。
暗黙知には、生成AIが苦手とする、判断力・見極め力・企業文化なども含まれます。
日本の人材育成における課題
多くの企業では上司・先輩社員の暗黙知を元にしたOJT、つまり「背中を見て育てる」方式の人材育成を実施しています。しかし暗黙知は人に伝えるのが非常に難しいため、いかに「現場の経験からなる上司の経験知・暗黙知」を、部下に伝え人材育成に繋げられるかが今後の人材育成において課題となっています。
研修のねらい
ミドルシニア層が持つ「暗黙知」を棚卸し、見える化することでミドルシニア層に自分自身の隠された知識や技能を再認識させ、モチベーションアップのきっかけにします。
さらに、その知識を可視化し、組織内で共有可能にすることにより、経験や勘、コツといったベテラン社員の貴重な知見を社員同士で活用し、組織活性化に繋げていきます。
こんな課題を持つ企業様におすすめです
- 定年延長、再雇用年齢延長、ベテラン社員待遇向上の施策としてミドルシニア層のパフォーマンス・モチベーション強化をはかりたい
- 若手人材の採用が難しいため、今いる社員のパフォーマンス向上により組織を活性化させたい(そのために人材育成を強化したい)
- 若手とかみ合わないミドルシニア層社員(いわゆる“昭和な上司”)の対応に困っている
- 転職・退職による、ベテランの仕事のノウハウ消滅に課題を感じている
研修により期待できる効果
- 1.ミドルシニアと組織全体の活性化
ミドルシニアの経験知を活用することで、組織が活性化する2.ミドルシニアのモチベーションアップ
ミドルシニアが自らの経験知に気づき、自信とやる気を引き出す3.ミドルシニアの保有する、経験知(経験・勘・コツ)の見える化・蓄積・共有
経験知をリストに棚卸しすることで、見える化する4.ミドルシニアの各自のスキル・知識(ナレッジ)・コンピテンシー(人柄)の棚卸し
ミドルシニアの誰が、どのようなノウハウを持っているかを見える化し、共有
※人的資本経営、人的資本開示指針に役立ち、セカンドキャリアの支援も可能5.上記1〜4による、社内全体での知の共有、生産性・実績向上、組織の活性化
研修プログラム例
全3パートに分けて実施します。
※Part1のワークショップ単独でのご提供も可能でございます。(詳細はお問い合わせください)
Part1:暗黙知見える化の基本・効果を理解するワークショップ
実施形式:4時間のワークショップ(講義含む)
1. 講義
・OJTの現状と課題
・上司の暗黙知(経験知)とは?
・ミドルシニアが暗黙知を見える化するメリット
2. ワークショップ
「懇親会の企画」を題材に、各チームに分かれて暗黙知を形式知化する
3. 実践・指導
社内業務の見える化・標準化
形式知化・KWリスト*作成
*KWリスト(Knowledge & Wisdomリスト):田原講師が考案した暗黙知の形式知化に役立つワークシート
Part2: 「経験知の棚卸」+「KWリスト作成」に関するeラーニング講座
実施形式:eラーニング受講(90日間)
1. 個人の持つ経験知の棚卸し
2. 業務プロセスの標準化・暗黙知を見える化し、KWリストを作成
3. 人材育成と若手社員の価値観理解
Part3:成果発表会 & 知を共有するナレッジ共有のしくみ研修
実施形式:チーム発表、講義
1. 成果発表会
2. ご講評(幹部の方など)
3. 講評(講師より)
4. <講義>「知を共有する組織」への変革
対象者
ミドルシニア層の社員・ベテラン社員
受講人数 | ~約30名 |
研修日数 | ワークショップ:4時間程度 eラーニング:90日間程度 成果発表会&講義:3時間程度 |
担当講師 | 田原 祐子 (株式会社ベーシック 代表取締役/社会構想大学院大学 実務教育研究科 教授) |
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