• トップ
  • お役立ち情報
  • 前例にとらわれない、経営戦略と連動する人材育成への進化。新たな試みには研修パートナーが欠かせない/株式会社東急コミュニティー

前例にとらわれない、経営戦略と連動する人材育成への進化。新たな試みには研修パートナーが欠かせない/株式会社東急コミュニティー

前例にとらわれない、経営戦略と連動する人材育成への進化。新たな試みには研修パートナーが欠かせない/株式会社東急コミュニティー

目次

株式会社東急コミュニティー 経営管理統括部
 グループ人事戦略部 人材開発室 企画チーム 吉井 颯様


東急不動産ホールディングスグループの一員として、マンション・ビル・空港など幅広い施設の総合不動産管理を手がける株式会社東急コミュニティーは、従業員が単体でも1万名を超える大企業です。これまでも社員研修には注力してきましたが、経営戦略との連動を強く意識し、人材育成のあり方そのものをアップデートしています。組織体制も人事企画課から「グループ人材戦略部」へと改編し、育成の対象や手法も進化が問われる中で、研修パートナーの知見をどのように活かしているかをお聞きしました。

(文/蒲原雄介(トリコナッジ) 撮影/平瀬拓)

〈本記事でわかること〉
 ・経営戦略を加速させる、1万人規模の「戦略的な人材投資」への転換
 ・事務局から経営のパートナーへ。人材開発部門が果たすべき新たな役割
 ・「自ら学ぶ土壌」をどう作るか。組織文化をアップデートする仕組み


1万人の学びを支えるため外部パートナーの知見を活かす

——会社概要と吉井様のお仕事について教えてください。

吉井様(以下、吉井):当社は東急不動産ホールディングスグループの一員で、マンション・ビル・空港など幅広い施設の総合不動産管理を手がけています。私は2020年に研修担当として入社しました。前職は人材紹介の営業でしたが、人を採用するプロセスだけでなく、その後の成長に携わりたいという思いがあったため、希望通りの仕事内容だったと思います。

——2020年と言えばコロナ禍の最初の年ですね。

吉井:新卒研修を急きょオンラインに切り替えるなど、あわただしいスタートでした。当時の人事企画課は4名体制で、若手向け、管理職向け、選抜型などと階層別に受け持つ研修を分けていました。従業員は1万名を超えていますので、当然実施する研修も多岐にわたります。年度初めの段階で、年間スケジュールは大方決まっており、そのスケジュールに沿って研修の企画・運営を行っていましたが、この数年で大きく変わっていきました。

——弊社かんき出版をはじめ外部パートナーにプログラムを任せるケースも多いですか。

吉井:研修の多くは外部の研修会社にお願いしていますが、各部署の社員による新卒研修での講義や、新任管理職向けの講義など一部内製化している研修もあります。
そのうえで、ビジネススキルに関するプログラムについては外部の力を積極的に活用しています。

経営戦略と連動した人材育成を実現するために

——人事部門の組織改編の経緯を教えていただけますか。

株式会社東急コミュニティー 吉井 颯様吉井:人事企画課からグループ人材戦略部へとなりました。重要な経営資源である人を資本として捉え、人材戦略を強化し、経営戦略との結びつきを強めることで持続的な成長につなげることを目的に組織が立ち上がりました。

これまでは既存の枠組みに沿って研修を計画しており、新しい研修に着手する機会はあまり多くありませんでした。しかし、新しい人材マネジメント方針のもと変化に適応し、事業成長を牽引するこれまでとは異なる人材が必要となりました。これに沿って、現在のグループ人事戦略部では、新規研修の企画をトライアルとして年間に複数本、実施している状況です。

——研修の考え方そのものにも変化がありましたか。

吉井:以前は「社員全員をまんべんなくレベルアップしていく」というボトムアップ型の全体最適化の方針でしたが、限られた予算をどこに集中投下するかを明確にする方向へシフトしました。次期経営人材の計画的な育成や、全社への影響力を勘案し、戦略的に投資先を設計するようになったのです。

一方で、社員が自律的に学べる環境を整備するために、eラーニング学び放題を提供しました。受講率の拠点別ランキングを公開したり、積極的に学んでいる社員にインタビューして社内広報に掲載したり、社員が自ら学ぶ土壌を育てる工夫も進めています。

——研修の役割が再定義されたということでしょうか。

吉井:以前は研修といえば「人事サイドが企画して提供するもの」「社員はそれを受けるもの」という一面的な考え方が主流だったのは否めません。ただし今は社員自身が「主体的に学ぶための機会」の一つという位置づけに変わりつつあります。eラーニングのように時間や場所にとらわれない学び方で基礎的な知識を広くカバーし、集合研修では選抜型の育成やより深い学びに集中するという使い分けが、今の当社の方針にもあっているように思います。

——吉井さん自身の業務内容も多様化する中で、新たな研修を企画するのは難しくありませんか。

吉井:正直に言って、大変です(笑)。研修の企画・運営といった従来の業務に加えて、昇格試験の設計や、若手の離職防止を目的としたメンター制度の立ち上げなども担当するようになりました。さらにその後は、研修以外のアプローチから人材育成に関わる場面も増えました。その中で新たな研修のアイデアも出さなくてはなりません。だからこそ、外部パートナーの存在が一層重要になります。

——外部パートナーの活用方法について教えてください。

吉井:新しいテーマの研修を企画するためには、どのパートナーがどんな層、どんなジャンルの研修に強いのか、これまで以上に情報収集するようになりました。また、パートナー企業にも当社の課題を深く理解していただき、そのうえで研修内容のご提案を求めるようになりました。

かんき出版さんと当社は10年以上のお付き合いがありますが、出版社ならではの幅広い講師陣とテーマの対応力は、こうした変化のなかでとりわけ心強い存在です。

マーケティング研修で実感した課題を汲み取る提案力

——かんき出版の社員研修でお役に立っているのはどんな点でしょうか。

吉井:毎年実施している管理職向けの「トレンドセミナー」の企画が印象に残っています。トレンドセミナーは、管理職としての視野が広がるようにビジネストレンドの中からテーマ設定するようにしていますが、研修自体は約2時間という短い時間です。そのため、初歩的な内容にとどまり「学ぶきっかけづくり」という位置づけになることが少なくありません。

——最新のトレンドセミナーでは、どのようにテーマを決めたのですか。

吉井:まずはかんき出版さんに、当社の課題感や過去に実施していないテーマなどをお伝えします。ヒアリング後に、複数の候補を提示してもらい、その中から選ぶという流れです。それぞれの企画のねらいを聞いた上で選べるのは、企画する側としてはとてもありがたいです。「トレンド」というのは毎年内容がアップデートされますし、テーマが多岐にわたるので、こちらで情報収集するのには限界があります。

——今回、吉井さんが選んだのはマーケティング研修でした。

吉井:当社で過去にマーケティング系の研修を実施した経験がほぼなかったこと、これが決め手でした。そもそもマーケティングというと、専門部門の人が学ぶものであり、多くの管理職にとっては自分とはなじみがないと思っていたようです。しかし、提案をお聞きするうちに、営業だけではなく、バックオフィスなどでも活用できるメソッドがたくさんあることが分かりました。短時間でお試しに実施できるトレンドセミナーだからこそ、お試しで実施して、社内の需要を確認するねらいもありました。

——受講者の反応はいかがでしたか。

吉井:非常に好評でした。講師の方がゲーム会社に勤めていた経験をお持ちで、ご自身のエピソードを交えて話してくださったので「興味深く聞けた、わかりやすかった、引き込まれた」という感想が多く寄せられました。テーマそのものもさることながら、短時間でも面白いエピソードを織り交ぜて、興味を惹きつけられる講師を選んでいただいたことが勝因ではなかったかと思います。受講者からは「短時間ではなく、もっと深く学べる研修として企画してほしい」という嬉しい声もありました。テストとしては大成功だったと言えます。

この手応えを受け、新年度にはかんき出版の社員研修で、マーケティングを基礎から学ぶ1日研修として実施する予定です。セミナーで関心を掘り起こし、受講者のリアルな声を得たうえで、本格研修へとつなげられる流れは、理想的だったと思います。社内の需要も確認できましたし、実際にセミナーの内容がよかったからこそ、次のステップに進めたわけですから。

変化の時代に、人材育成をさらに加速させていく

——必要とされる人材像は、時代によって変わるかもしれません。

吉井:経営方針にマッチした人材を多く育成することが私たちのミッションであることは変わらないでしょう。その変化に対応するためにも、管理職層への教育は引き続き強化していきたいと考えています。今年度も管理職向けの希望制研修を新たに2つ立ち上げましたし、後継者を育成する観点からも管理職のスキルアップは継続していく方針です。

——新しいスタイルの研修にも関心をお持ちだそうですね。

吉井:社外の方々と協働する「越境型」の研修にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。社内の常識が通用しない環境に身を置くことで、自分の立ち位置を客観的に知り、視野を広げる経験には大きな価値があると感じています。これまでの枠組みにとらわれず、斬新な発想で社員の成長を後押しできるような研修の情報も引き続き収集していきたいですね。

——手段や体制が変わっていく中で、研修そのものの重要性はどうお考えですか。

吉井:そこは変わらないと思います。eラーニングの活用や組織体制の変化など、学びの手段や仕組みは進化していきますが、研修という場でしか得られない気づきや成長は確実にあります。だからこそ、そのときどきで最適な研修を設計するために、かんき出版さんのように幅広いテーマに対応でき、課題を汲み取って伴走してくれるパートナーの存在がますます大切になっていくと感じています。

——ありがとうございました。手段や体制が変わっても研修の価値は揺るがない。その信念のもとで人材育成を進化させ続ける姿が印象的でした。

※記事の内容および所属等は取材時点のものとなります。

お問い合わせ

ご相談は、下記フォームからお気軽にどうぞ。


お問い合わせはこちら

研修・講演の導入、書籍購入などお気軽にお問い合わせください。

edu.kanki-pub.co.jp

og_img

■ 関連プログラム


「MIP理論を用いた商品開発研修」

ヒット商品の開発には消費者ニーズの理解や発想力が必要です。バンダイナムコの小山順一朗氏が講師を務め、特別な才能なしでもヒット商品を生み出すノウハウを「キーニーズ法」や「MIP理論」を通じて伝えます。

edu.kanki-pub.co.jp

og_img

関連記事