障がい者雇用対策-研修の必要性と理解のポイント

障がい者雇用対策-研修の必要性と理解のポイント

目次

障がい者雇用に関わる研修の必要性

障がい者だけに関わらず、社員に長く働いてもらうためには、職場環境の整備、相談窓口の設置、健康管理、メンタルヘルス対策、知識付与の研修など、様々なことに心を配らなければなりません。一般の新入社員であれば、知識習得のための研修の機会を与えられますが、障がい者雇用の場合は、研修の機会が少ないようです。その理由は、次のようなことが多いようです。
・どんな研修をすれば良いのかわからない
・障がい者へ研修する余力がない
・研修の必要性を感じない

研修とは対象者が障がい者であっても健常者であっても、その目的に違いはありません。自社社員としての意識を明確に持ってもらうと同時に、社員としてのスキルを整えることは、どんな社員にも必要です。
自分がどんな会社で働き、社会人としてどんなスキルを学ばなければならないのかを知り、自社への所属感を持つことは、働くためのモチベーションに繋がります。
また、一般社員と同様に研修機会を与えることは、企業の義務でもあるでしょう。社員の障がいによっては内容を考慮すべき点はありますが、基本的に一般の社員が受けられる研修は、同じ内容で差支えないでしょう。
ビジネスマナー、業務スキル、対人スキル、企業によっていろいろあると思います。
配慮すべきは、一般社員と一緒に受講するのか、別途機会を設けるのか。
例えば手話通訳が必要か、研修資料は拡大した方が良いのか、休憩時間を多く設けるか、などといった点でしょうか。
但し、明らかに研修内容の理解が難しい場合には、その人に合った内容を検討する必要があります。

また、職場定着を促進するためには、メンタルヘルス、セルフケア、セルフマネジメントといった、自己管理に関する研修をすることをお勧めします。
一社会人として、自分で障がいや体調の管理ができることは必須です。
自分の体調や精神面の変化を自覚し対策をとれるように促すことで、結果、雇用管理の負担も軽くなります。
配慮するだけではなく、教育し個々の社会性やスキルをアップさせ、戦力として育てる。
個々のスキルが上がれば、社員自身の意識も変わります。
やりがいや向上心が育ち、長く働いていこうという気持ちが高まることでしょう。

サポートする側の教育も当然必要です。
〇社員への指導ポイント~障害特性に合わせた指導方法~
〇社員とのコミュニケーション・面談のポイント
〇社員へのメンタルヘルスケア
こういったことについては技法もあるので、現場で培うだけではなく、知識として取り入れておくことも、サポートの上では必ず役に立ちます。
障がい特性だけでなく、具体的なケーススタディを交えながら対応方法を構築していくことが、障がい者社員の職場定着につながるでしょう。

雇用する側も、障がい者社員も、適切な教育をすることでそれぞれがスキルアップしていくことが障がい者雇用を成功させるためのポイントです。

(引用)東京都ビジネスサービス株式会社 メールマガジンより
https://sk-design.tokyotobs.co.jp/mail-magazine/mailtype/heartful/

関連記事