目次
障がい者社員とどう接する?~障がい者理解のポイント~
障がい特性は人それぞれであり、同じ障害名だからといって同じ症状・特性ではない、ということです。
ですから、「障がい者」というカテゴリーで相手を見ず、まずはコミュニケーションを取ってみて、少しずつ相手のことを知っていくと、対応方法が自然と分かってくるはずです。必要なときに声掛けやサポートが自然に出来ることを「ナチュラルサポート」と言いますが、その基本は気遣いと想像力です。
①障害についての正しい基礎知識を持つこと
様々な障害に関する基本的な理解があることが望ましいですが、まずは正しく理解しようとする気持ちそのものが大切です。
②その人が社会生活をする上での障害が何かを知ること
同じ障害名であっても、社会生活を送る上で支障がある事は人それぞれなので、その人にとっての障害が何なのかを知ろうとする姿勢が必要です。
③その人の人柄を見ること
障害の有無にかかわらず、いろいろな人柄の方がいますから、性格・スキルや経験・得意なことなど、その人にしかないものがあることを理解しましょう。
例えば、「自分だったらこうしてもらうと助かるな」といった考え方をしてみると、どうすればよいのか思いつくかもしれません。
ただし、配慮はあっても遠慮はしないことがポイントです。
「配慮事項」を「配慮しなければならないもの」と捉えてしまうと、この業務は頼まない方が良いかも、これはできないと言っていたから無理、といった先回りの遠慮が出てきます。
もちろん、配慮はすることが大前提ではありますが、障がい者社員を甘やかしたり、なんでも代わってあげたり、ということとは違いますよね。
障がいによってどうしても難しいこと、苦手なことなどに対して、その部分をサポートすれば業務を遂行することができるようになる、というのが配慮です。
個々の成長を促すことも必要ですから、状況によってチャレンジしてもらうことも大切ではないでしょうか。
一つ、心に留めておくと良いことは、障がいの状況によっては、常識とされることを知らない可能性がある方がいる、ということです。
特に先天的な障がいや幼少時の障がいにより、一般的に経験していくこと、知識として得られる、いわゆる「知っていて当たり前」なことを知らない可能性があります。
「こんなことも知らないなんて非常識」ではなく、知る機会がなかった場合があるということを覚えておくと、障がい者への意識が少し変わるかもしれないですね。
●その人がどんな人なのか考える
できないことがあるときは、障がいによるものか経験不足からかを考える。
できそうなことはチャレンジしてもらうことも良し。
●日常的にコミュニケーションを取る
緊張せずに日常的に話しかけられる関係を築くと、困ったことがある時や調子が悪いと感じた時にすぐ相談ができて、問題を早期に解決しやすくなる。
●社会人として適切な距離感で一緒に働く
「障害があるから」と遠ざけてはいけないし、「サポートしてあげなきゃ」と過度に親密になることも適切ではない。
このあたりがポイントかと思いますが、いずれにしても本人との対話を忘れないでください。
一方的に「この仕事チャレンジして」だけでは、障がいのためにできないのに配慮がない、といった思いを生むかもしれません。
障がいがあるからと簡単な業務しか振り分けないと、会社に対して不満に思うかもしれません。
どう進めるのが良いのかをしっかり話し合うことが、結果としてお互いのためになります。
障がいはあくまでその人を形成する一要素であることを理解して、一社会人として接する気持ちが大切です。
(引用)東京都ビジネスサービス株式会社 メールマガジンより
https://sk-design.tokyotobs.co.jp/mail-magazine/mailtype/heartful/