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1月16日(火)に「見て見ぬふりをしない!言えない空気をつくらない!ハラスメント未然防止の秘訣とは?」と題した人事・研修ご担当者向けの無料体験セミナーを開催しました。ハラスメントはちょっとした日常の業務の中で起こりうることなので、従業員全員がハラスメントの定義、ハラスメントと指導の違いを理解することが不可欠です。講師は、『トラブル回避のために知っておきたい ハラスメント言いかえ事典』(朝日新聞出版)の著者でもあり、多くのメディアに登場している山藤祐子氏が登壇しました。セミナーの一部をご紹介します。
ハラスメント研修が求められる背景
中小企業にもパワハラ防止法が義務化されて、1年半以上が経過しました。それぞれの企業で対策を講じたことで、課題が浮き彫りになっています。
「ハラスメントに対する認識に誤解が多い」「自分が嫌だと感じたら、ハラスメントになると思っている」「指導側の当事者意識が低く、自分の指導が正しいと思っている」「ハラスメントと思われることを恐れ、言うべきことが言えない」などの理由から、企業でハラスメント研修を実施する必要があります。
これまでの調査結果から、自分がパワハラだと感じたら、パワハラに該当すると勘違いしている傾向があることが分かっています。相手に指示する際には、根拠・目的を明確に伝えることが重要です。
セクハラに関しては、パワハラよりもハラスメントと勘違いされることが多いので、誤解を解くことよりも、セクハラと思われるような言動を行わないようにしましょう。
ハラスメントの基礎知識
パワーハラスメント防止法は、正しくは改正労働施策総合推進法と言います。優越的な関係を背景に、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により、労働者の就業環境が害されるものがパワーハラスメントに該当します。身体的・精神的な攻撃だけではなく、人間関係を切り離したり、能力に対して過大または過小な要求をしたり、私的なことに過度に立ち入ろうとすることなどの種類があります。
ハラスメントであるかの判断は、パワハラを行った人の言動の目的、経緯、状況、業種・業態、業務の内容・性質、当該言動の態様・頻度・継続性や、パワハラを受けた人の問題行動の有無や内容・程度、属性や心身の状況などを総合的に考慮して決定されます。
労働者の就業環境が害される状態とは、「身体的・精神的苦痛を与えられて就業環境が不快なものとなった」「能力の発揮に重大な悪影響が生じ、見逃せないほどの支障が生じていると感じる」という状態になったことを指します。「平均的な労働者の感じ方」を基準として判断されます。
当セミナーでは、上記の講義のほか、ハラスメント判例事例や、マンガを使った「これってパワハラ」クイズ、研修プログラム例をご紹介しました。山藤祐子氏のハラスメント研修にご興味をお持ちの方は、「かんき出版の社員研修」にお問い合わせください。
- ハラスメントにならないという事よりも、正しい指導ができているか、という点が参考になった。
- 上司としての適切な指導方法が参考になった。
- 相手が不快に思ったから、セクハラ、パワハラに該当するわけではない。
- ハラスメント対策として、「共感力」が印象的だった。
- パワハラが起こるメカニズムの説明が社員向けに非常に参考になると感じた。
- ハラスメントではないけれど、グレーゾンの指導が多く、社員からの相談が多くなっています。今回の研修は大変有意義でありました。ありがとうございました。
- パワハラじゃないこと=言っていい事ではない!、正しい指導を身につけることが大事など、印象に残りました。
- ハラスメントに関してある程度分かっているつもりでしたが、正しい知識が不足していることを認識することができました。社内においても私のような社員は少なくないと思います。
- 「パワハラであるかないか」と「指導として適切か否か」は分けて考えることが必要ということが印象に残りました。
- 「当事者がハラスメントだと感じたから必ずしもパワハラ、セクハラに該当するわけではないということ」「セクハラ加害者は一般に共感性の低い人が多いということ」「ハラスメントと断定は出来なくても、職場での指導、言動として不適切なグレーゾーンは存在するということ」が勉強になった。
- 事例が具体的でわかり易かった。特に人によって感じ方が違うのだということを認識できるような内容が良いと思いました。パワハラ行為者として名前がよく上がるひとがいます。研修をしてもあまり響いていない様子に感じます。そのような人にも気づきを持ってもらえるのではないかと感じました。
- ハラスメントについて、指導方法も関係してくることは勉強になりました。
- 誤解がコミュニーケション不全につながる恐れがある点が腹落ちした。
- ハラスメントに該当するかしないか等ボーダーラインが知れてかなり勉強になりました。
- 最近あったトラブル事例について、正に背景部分の説明をしていただき理解が深まりました。
- 「ハラスメントの認識に誤解がある!」「自分にとって嫌なことは全てハラスメントではない!」「知識だけでなく、指導・育成とセットで教える必要がある!」という点が印象に残った。
- 「仕事とはそもそも強制で強要である」「パワハラになる・ならないを考えるより、指導として適切なのかを考える」というポイントが参考になった。
- 受け手がハラスメントだと言えばハラスメントになると思っている従業員が一定数いる気がしている。それに恐れて指導・人材育成が控えめになってしまっている。今回のセミナーを受け、ハラスメントの認識が以前よりもはっきりしたような気がしている。
- 一般従業員があれもこれもハラスメントだと過剰に反応するケースがあり、ヒアリング調査などに時間を要してしまっているので、それを解決できそうな印象を受けました。