目次
12月7日(木)に「若手社員向けキャリア自律研修~個のワーク・エンゲージメント向上で組織が変わる~」と題した無料体験セミナーを開催しました。
人的資本経営、働き方の多様化、終身雇用制度の崩壊などの社会的背景により、キャリア自律のニーズが高まっています。キャリア自律を理解し実践することで、個人のスキル/パフォーマンスを含めたワーク・エンゲージメントが向上し、組織の生産性向上に繋がります。当セミナーでは、若手社員一人ひとりが自分らしさを軸にした内発的動機づけを行うキャリア研修をお伝えしました。セミナーの内容の一部をご紹介します。
「キャリア自律」が注目されている背景
キャリア自律とは、1990年代にアメリカで提唱された働き方のモデルです。めまぐるしく変化する環境の中で、自らのキャリア構築と継続的学習に積極的に取り組む、生涯にわたるコミットメント」と定義されています。
ここ数年、日本で人的資本経営が求められているように、人材戦略の中で多様な人材の活躍を推進するためのD&Iやエンゲージメント向上は不可欠です。だからこそ、自分自身のキャリアに関心を持ち、個人として主体的・自律的に考え学び続けるキャリア自律が重要視されています。
そのほかにも、ジョブ型雇用の普及、リモートワークなどのワークスタイル変化、キャリアに対する年代別の意識変化などの背景により、キャリア自律が注目されています。
企業がキャリア自律支援を行うことで、組織にとってはレジリエンス向上、活性化や生産性向上、優秀人材の採用、離職率低下、従業員個人にとってはワーク・エンゲージメント向上、人生満足度向上、仕事への充実感向上などにつながるメリットがあります。
これからの時代に求められるキャリア研修
若手・中堅社員は、「本当の私らしさを考えた経験がほとんどない」「いまの仕事で、私らしさを発揮できているとは思えない」「いまの会社におけるキャリアパスが不透明なので不安」など、キャリアに対する悩みを抱えています。本当の私らしさという自己概念が低かったり、仕事だけにフォーカスして作られた自己概念が新しいキャリアへの変化を阻害していたりすることが原因です。
アメリカの経営学者・キャリア研究者、ドナルド・E・スーパーの「発達論」では、キャリアをライフステージごとに「成長段階」「探索段階」「確率段階」「維持段階」「解放段階」に分類しています。これまでのキャリア論では、「確率・維持段階」しか考えていませんでしたが、人生全般で「個としてのキャリア自律」を考えるためには、幼少期などの「成長・探索期」、定年後の「解放期」も含めた「自己概念」の認識が必要不可欠です。これからのキャリア研修には、哲学的思考、内発的動機付け、協調性・セルフモニタリングの要素が求められます。自分の生きる意味・存在意義を長期的・本質的に掘り下げることから「本当の私らしさ」が見え、内発的動機によりキャリア自律の意識が芽生えます。さらに、言葉化し、他者と共有することでさらに明確になってくるのです。
キャリア自律を実現し、個人と組織を変える研修プログラム「マインドフルカフェ(R)」
「真のキャリア自律」を実現し、個人と組織を変える次代の研修プログラムとして「マインドフルカフェ(R)」を開発しました。当プログラムのコンセプトは「私らしさと《仕事》の間に、橋をかける」。「マインドフル(ネス)」で、物事の新しい側面に能動的に気づくプロセスに設計しています。
生まれてから現在にいたるまでの「自分史」を通じて、本質的な自己概念(=本当の私らしさに気づき)、そこから生まれる内発的動機付けを促すことで真のキャリア自律を実現させる内容です。
マインドフルカフェ(R)は、哲学的思考、内発的動機付け、協調性・セルフモニタリングの3ステップで進めていきます。まずは、これまでの人生における体験を「自分史」で振り返りながら、自分らしさや強みを深掘り、「本当の私らしさ」に気づきます。次に、日々の仕事の中で「誰かの何かに役立つ」ことを考え、自分らしい在り方を実現していきます。そして、最後に、人それぞれ異なる自分らしい特性や役割をお互いに認め合い、仲間の存在から力を得るというストーリーです。
過去に実施したマインドフルカフェ(R)の効果測定調査で、このプログラムを実施したことで、チーム内での心理的安全性が上がり、仲間と共感し合うことでチームビルディングにつながり、個のキャリア自律とチームの生産性向上の効果が得られることがわかりました。
貴社の若手・中堅社員のパフォーマンスやエンゲージメント向上に課題を抱えている企業様はぜひ当プログラムをご検討ください。
- 共感いたしました。特にメリットというキーワードを使って、内的と外的の両輪で、という説明も参考になりました。
- ありがとうございました。マインドセットとオンボーディングの実効性を確保したアプローチを行う事の重要性を再認識致しました。
- 自律・自走出来る人材をどう育成していくべきか⇒My MVVづくりをまず起点として取組み中です。
- 「私らしさと仕事の間に橋を架ける」という研修のコンセプトが心に残りました。
- 自分らしさを認識させるワークについて、今後新入社員の研修等で、導入を検討してみようと思います。
- 過去を振り返り、他者と意見交換をすることで、改めて自身の価値観に気付くことができると思いますが、自分らしさを気づかせた後、それを発揮させるためにどのような教育・研修を行うべきでしょうか。
- 「本当の私らしさの確立が不十分」「自分史:現在の自分が考えていることだと気がついた。過去のことではなく、「今ここ」でのことだ」「何のために生きているのか」「キャリア開発論におけるパラダイムシフト」という点が印象に残りました。
- 柳澤さんがレクチャー中に、視聴者の疑問・質問等へAKIさんがこたえるというのが、いい感じでした。置いて置かれていない感じでよかったです。ありがとうございました。