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6月2日(金)に株式会社ホープス 代表取締役の坂井 伸一郎氏にご登壇いただき、「アスリート型チームビルディング研修~スポーツ界の組織運営から、迅速なビルドアップを学ぶ~」と題した無料デモセミナーを行いました。アスリートの世界は、普段は別々のチームに所属し、日本代表など選抜代表として選出されたときに一時的にチームとして集合し、短期間で成果を出すことが求められます。ビジネスでも同様に、人材が入れ替わる中、早急にチーム構築し、成果を出す必要があります。アスリートや指導者向けに座学研修を行い、知識と思考力の強化を支援している坂井氏から、チーム強化を行い、同じ目標を持ち、成果を出していくポイントをお伝えしました。セミナーの内容の一部をご紹介します。
新時代のチームビルディング・ニーズ
スポーツチームと企業の両方に対して、チームビルディング研修を実施する中で、共通するポイントに気づきました。それは、「スピード感」と「前提としての多様性」の2点です。以前は、スポーツチームと企業では「世界が違う」と考えていましたが、ここ数年、企業側の状況がスポーツチームの状況に近づいてきたと感じています。
正社員比率の減少、人材流動性の上昇、定常業務のプロジェクト化、ダイバーシティ意識の浸透、パラダイムシフトの加速など、働く環境が変化したことにより、「スピード感」「前提としての多様性」が重要視されるようになりました。
アスリートは、普段は異なるチームに所属しています。日本代表チームに選出されると、一時的に同じチームになり、戦略・戦術を共有し、短期間でビルドアップし、成果を出すことが求められるのです。
この状況は、企業でも同様です。多様性を前提とした上で、激変するビジネス環境にスピーディーに対応していかないといけないために、スポーツチーム型のチームビルディングのニーズが高まっています。
本日のセミナーでは、スポーツ界で重視されている「個の強化」「調和する」「合意する」の3つのポイントを取り入れた「アスリート型チームビルディング研修」の一部を説明します。
チームビルディングとは?
チームとは、「目標を共有し、共同して行動するグループ」のことで、複数の人により構成される集団です。「組織=チーム」ではありません。「チーム」という手法を使って、「組織」を操縦するのです。
一致団結、滅私奉公というような1つの大きな塊になることではありません。
ブドウのように、一人ひとりの個性・価値をなくさずにまとまり、目標に向かって行動するのが、今の時代のチームビルディングです。
チームビルディングは、「目標を共有し、共同して行動するグループを意識して機能させる」ことです。
個の関係を丁寧につくり、それを束ねていくやり方がこれからの組織運営に求められます。その結果として、組織がひとつになっていくのです。
アスリートは練習が終わってから、研修を受講することが多いです。興味・関心をひきつけるために、講師が伝えたことを補強するために動画などを用いています。
最近、Z世代は、腹落ち感、納得感を伴わないと継続できない傾向があると言われています。アスリートも同様に若い世代が多いです。デジタルネイティブの世代なので、映像を使って納得感を得るようにプログラムを構成しています。
- ぶれない目標を持ち、共同して行動するという考えた方は、実務や会議などにおいてもキーになると感じた。
- スピード感、多様性ともに大きく変化しており、従来型の仕事のやり方・進め方では限界があると、改めて感じました。
- 「個の強化」「調和する(させる)」「合意する」のチームビルディングの軸の点が参考になった。
- Z世代は納得感・腹落ち感を伴わないと実行しない、上司から教えられただけでは動かない、ということ。以前より若手社員には映像等視覚的に訴えることで伝わりやすくなるとお聞きしていたが、それに加えて肌感覚で、身震いをするように、目の当たりにして等、実感を伴う必要性が高いと感じました。
- 現代のチームビルディングにおいて、まずは1対1の関係を丁寧に築き、それを束ねていく必要があること。そして、もはや現代において固定的なチームビルディングの手法は従来的なチームビルディングでは不十分であるといった旨のお話があり、納得感はありました。しかし、チームのリーダーの負担が非常に重く、実践することのハードルが高いように感じました。
- 入社時研修のプログラムや従業員のチームビルディングについて考えさせられた。
- 「Z世代への納得感・腹落ち感を高めるための動画活用」が印象に残った。
- 個を活かす、多様性を認めるなど、昨今では部下を持つ方々にとって必須の意識だとは思いますが、納得・腹落ち→行動まで移せるかがいつも課題です。セミナーで試聴した動画を用いるのは一つの手段としておもしろいと感じました。
- 「チームとは、一つの大きな球体ではなく、いくつもの球体が集まったブドウのような形」という言葉にとても腹落ち感がありました。また、研修などに動画を導入することで、若い人により関心をもってもらえるのでは、というお話しはとても参考になりました。