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ダイバーシティは、日本政府では働き方改革、人的資本経営として推進され、企業の永続的な発展のために欠かせないものです。ダイバーシティとは何なのか、なぜ注目されているのか、どのような効果があるのかを解説。企業でのダイバーシティ推進のために行うべき施策、研修も合わせて紹介します。
ダイバーシティとは
ダイバーシティ(Diversity)とは、「多様性」を意味します。人種・性別・年齢・宗教・価値観など異なる属性を持った人々が、組織に集まって共存している状態を示します。ビジネスにおいては、人権問題や雇用機会の均等のみならず、多様性を活かした組織づくりを行うことで、組織の生産性や競争力を高める経営戦略、エンゲージメント向上として対策が行われています。認知されています。
ダイバーシティの種類
ダイバーシティには「表層的ダイバーシティ」と「深層的ダイバーシティ」の2つに分類されます。表層的ダイバーシティは、外見で判断しやすい属性で、自分の意思で変えることができない要素です。深層的ダイバーシティは外見では判断しにくい属性です。表面上では同じように見えても、内面では大きな違いがあり、複雑で、数限りない属性が存在します。
表層的ダイバーシティ | 深層的ダイバーシティ |
性別、人種、年齢、身体的特徴、国籍など | 経験、趣味、出身地、価値観、信条、文化、仕事経験、スキルなど |
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)とは
ダイバーシティは「ダイバーシティ&インクルージョン」とも言われます。インクルージョン(Inclusion)は、日本語で直訳すると「包括」「包含」「包摂」を意味です。ダイバーシティ&インクルージョンは、多様な人々が組織に集まっているだけではなく、お互いの価値観、個性の違いを受け入れ、共に成長し、企業の成長と個人の満足度の向上につなげることを示します。
ダイバーシティが重視される理由
労働力人口の減少
総務省の調査によると、2022年の労働力人口の平均値は前年よりも5万人減少し、今後も大幅に減少することが予測されています。超高齢化社会を迎え、労働力人口が減る中で、人材を確保することが組織にとって急務です。就業を希望しながらも就業できていない、出産や育児を機に仕事から離れていた女性、高齢者、障がい者、外国人などの多様な人材の活用で労働力を補うことが組織の課題です。
価値観の多様化
さまざまな価値観を持つ人材で構成される組織になり、働き方やキャリアに対する考え方も多様になりました。働き方革命の推進やワークライフバランス重視の広がり、年功序列や長期雇用の慣行変化、副業や売り手市場の転職などの環境下の中、多様化する人材のニーズに応えた改革を行い、人材を確保することが求められます。
人的資本経営
人的資本の情報開示が求められる中、育成、ダイバーシティ、エンゲージメント、健康・安全、コンプライアンスなどについての取り組みの必要性が再認識されています。例えば、ダイバーシティの観点において、男女間の給与格差、女性管理職比率、男性の育児休業取得など具体的施策が求められています。日本はジェンダーギャップ指数が先進国の中で最低レベルです。ダイバーシティ&インクルージョン、さらなるDEIの実現のための人的活用を見直す必要があります。
消費ニーズの多様化
消費者のライフスタイルが多様化しているため、新たなニーズ・市場への取り組みが必要です。マスマーケティングではなく、消費者個々の多様化したニーズを分析し、パーソナライズした戦略を行う必要性があります。
ダイバーシティ経営(マネジメント)
ダイバーシティ経営とは、多様性を活かした企業マネジメント手法で、ダイバーシティマネジメントとも呼ばれます。企業競争力の強化を図るために、国籍、性別、年代などが多様な人材を活かし、その能力が最大限に発揮できる機会を提供します。その結果、イノベーションを生み出し、価値創造につながります。
ダイバーシティ推進のメリット
①生産性・組織エンゲージメントが向上する
多様な能力、経験、価値観をもった人材が、お互いを理解し、違いを受け入れ、尊重し合うことで、最大限の能力を発揮し、生産性の向上につながります。お互いを高め合う組織風土ができ、エンゲージメントも向上します。
②イノベーションがうまれる
ダイバーシティ推進を行うことで、多様な経験・価値観を持つ人材が集まります。さまざまな視点から意見を出しあうことで、アイデアが出て、新たなビジネスを生み出せるようになります。
③優秀な人材を確保できる
働きがいのある制度が整い、柔軟性の高い働き方が可能な組織では、離職率が低下します。また、ダイバーシティ推進を行う企業は、多様な人材にとって魅力があり、優秀な人材の確保にもつながります。
ダイバーシティ推進のための研修ラインナップ
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)
ダイバーシティは多様性、インクルージョンは包括・受容を意味します。ダイバーシティ&インクルージョンとは、性別、年齢、国籍など多様化した人材を採用するだけではなく、多様性・違いを受け入れ、認め合い、生かしていくことを意味します。
少子高齢化が進む日本では、人材確保が重大課題です。そのため、シニア活躍、女性活躍、外国人雇用、障がい者雇用、育児・介護・病気と仕事の仕事の両立、LGBTQの理解、アンコンシャス・バイアスなどの対策が行われています。
D&I推進が進むことで、心理的安全性の高い組織になる、新たなアイデアが生まれイノベーションが起こりやすく、企業のブランディングが向上し優秀な人材が採用できるなど効果が期待できます。
ダイバーシティ&インクルージョン研修
アンコンシャス・バイアス
アンコンシャス・バイアスとは「無意識の思いこみ」と訳されます。誰にも気づかないうちに、思いこみで決めつけたりしてしまい、日常にあふれています。多様性をもつ組織であるからこそ、アンコンシャス・バイアスがあることに気づき、を意識して、多様性をお互いに認め合うことが重要です。
ダイバーシティ&インクルージョン/アンコンシャス・バイアス/LGBTプログラム
アンコンシャスバイアスを認識したダイバーシティ&インクルージョン研修
女性活躍推進
2022年に女性活躍推進法が改正され、女性が働きやすい環境整備や、女性が活躍できるための目標や計画、男女の賃金の差異の公表が義務化されるなど、法律が見直されました。
各企業では、女性の意欲の醸成のためのキャリア育成や女性リーダー育成が実施されています。
女性のキャリア力を高めるアクション型研修
女性社員キャリアアップセミナー
女性のための健康課題対策
女性活躍推進、健康経営、多様性の尊重などを背景に女性特有の健康課題が注目されるようになってきました。健康課題により仕事の生産性が低下したり、昇進や責任の重い仕事に就くことや自分の望むキャリアをあきらめる女性がいること、また離職につながるケースもあり、女性だけではなく企業にとっても損失です。
女性の健康支援のカギは職場におけるヘルスリテラシー向上。女性の健康支援、休職・離職の防止、生産性向上、キャリアアップ、管理職登用などにも効果が得られるので、人材不足が深まる中、重要な取り組みです。また、女性が働きやすい環境を整備することは、全ての従業員が働きやすい職場づくりにもつながっていきます。
女性の健康課題と仕事の両立セミナー
女性の健康とキャリアセミナー
ライフイベントを前提としたキャリア研修
男性育休促進
育児・介護休業法により、男性の育児休業取得が促進され、出産・育児等による離職を防ぎ、男女ともに仕事と育児が両立しやすい制度になりました。男性育休の取り組みを推進しないと「パタハラ」が発生する可能性があります。法律違反は公表され、ブランドイメージが悪化し、採用活動にも影響します。男性育休を職場の働き方改革の起爆剤として捉え、仕事を棚卸し、業務の属人化をなくし、育児・介護や病気などで人が休んでも生産性を低下させない職場つくりが不可欠です。
男性育休促進研修~男性育休を起爆剤として、誰もが働きやすい職場つくりを推進する~
ダイバーシティ・マネジメント
ダイバーシティ経営とは、多様性を活かした企業マネジメント手法で、ダイバーシティマネジメントとも呼ばれます。企業競争力の強化を図るために、国籍、性別、年代などが多様な人材を活かし、その能力が最大限に発揮できる機会を提供します。その結果、イノベーションを生み出し、価値創造につながります。
イクボスのすすめ ~職場革命~
多様化人材を活かす次世代マネジメントとチーム戦略
介護と仕事の両立
介護は、誰にとっても他人ごとではありません。介護者は、企業の中核を担う労働者であることが多く、管理職として活躍する方や職責の重い仕事に従事する方もいます。社員に離職されれば、企業にとっても大きな損失です。一方、社員にとっても、仕事を辞めることは経済面など大きなリスクを伴うこととなりますので、仕事と介護を両立する制度構築が重要です。
仕事と介護の両立研修~これから起こるかもしれない介護に備える~
障がい者雇用
障害者雇用促進法は、障がい者の職業の安定を図ることを目的とし、企業が障がい者雇用に対する義務が定められている法律です。障がいの有無に関係なく、能力や適性に応じた職業に就き、自立した生活を送れるようなることが大切です。障がい者だけに関わらず、社員に長く働いてもらうためには、職場環境の整備、相談窓口の設置、健康管理、メンタルヘルス対策、知識付与の研修などが求められます。
障がい者社員向け研修/障がい者雇用に関わる研修
かんき出版が提供するダイバーシティ&インクルージョン研修の特長
かんき出版の社員研修は、ビジネストレンドを発信し続けている出版社による法人向け研修サービスです。数多くのビジネス書のノウハウを持ったコンサルタントが、お客様ごとに異なる課題一つひとつに向き合い、著者ネットワークを活かしたオリジナルのプログラムを提案し、育成課題の解決へと導きます。
①さまざまな経験をもつ講師陣
ダイバーシティ&インクルージョンに関する研修は、そのテーマに特化した専門知識が求められます。さまざまな経験をもつ講師の中から貴社の課題を解決できる最適な講師を提案します。
②課題に合わせてプログラムをカスタマイズ
パッケージ化された画一的なプログラムでは、企業のビジョンにフィットしない、社員が自分事として捉えられない、なんてこともあります。貴社のダイバーシティ&インクルージョンの施策や課題に合わせて、最適な研修プログラムを提案します。
「ダイバーシティ&インクルージョン、DEIの対策を行いたいが、何から進めていいかわからない」「男性育休、介護、本人の病気など、どの従業員にとっても働きやすい環境を提供したいが、性別で業務の割り振りを行うなど、マネジメントに課題がある」「人的資本経営の一つとして、女性管理職比率を掲げることになったが、対策が進んでいない」など課題を抱えている企業様は、「かんき出版の社員研修」までお問い合わせください。